営業支援ツールとして活躍する iPad導入・管理に MobileIronを採用!

業界: 製造

iPad導入で営業担当者の大幅な業務効率化を実現

三菱ふそうトラック・バスは、トラックの販売で世界最大手の独ダイムラーを親会社とする企業だ。主に アジアを中心として「三菱ふそう」ブランドのバスやトラックを開発・製造・販売している。

同社では現在、営業担当者を中心に約1500台のiPadを支給し、日々の営業活動に役立てている。具体 的な活用方法としては、法人向けのクラウド型コンテンツ配信管理プラットフォームでカタログや動画など の資料を共有。カテゴリごとに約300以上のコンテンツを設け、営業促進の情報はもちろん、販売実績など も常に最新の情報が参照できるようになっている。メール経由のやりとりでは、ファイルサイズが大きいと メールボックス容量の逼迫にもつながるため、かなり重宝しているそうだ。

また、営業担当者同士のコミュニケーションを促進するべく、法人向けSNSサービスも導入している。

ITプロセス本部   ITインフラ部のグラハム恵子氏は「本社の営業部門からのアイデアで、異なる地区の 営業担当者同士が情報交換をできる場としてこのアプリを採用しました」と語る。さらに各支店では、SNS 内のグループカレンダーでアポイントメント情報を共有したり、販売促進活動などに活用。「簡単なファイル 共有や、各種お知らせを掲載する場としても、非常に良い効果をもたらしています」と続けた。

そのほか、自社開発アプリ「FUSO Sales App」も導入している。同社が扱う製品は主要3車種ではある が、用途に応じたカスタマイズが可能なため、その組み合わせは膨大な数に上る。その車両ごとに各種オプ ション品が用意されているわけだが、たとえば顧客先で使用比較を頼まれた際、単なるカタログデータだけ ではどうしても現場での対応に限界が出てきてしまう。そこでFUSO Sales Appは、車両の外観から仕様 確認、オプション変更までを現場でビジュアル的に比較できるよう、営業部門の声を存分に反映し開発 されたのだ。

グラハム氏は「実際に営業担当者から、納車時にはオプション装備の確認に加えて、警告ランプの表示 内容などをお客様へ説明する際にも役立っていると聞いています」と、現場におけるiPadの貢献度を語った。

バランスの良さ・安定感・数多くの実績からMobileIronを採用

今回のiPad導入は、2012年2月に親会社のダイムラーがグループ企業に向けてiPad活用サービスを開始 すると発表したことに端を発する「。実は以前から日本でも、営業担当者から“営業活動の効率化を図るには iPadが必要”という意見が上がっていたんです。顧客へのアプローチとして製品を効果的に売り込めるのは もちろん、メールチェックのためだけに支店へ戻るのならば、その時間でより多くの顧客を訪問できます。 ダイムラーからの環境構築完了の通知は、まさに絶好のタイミングでした」と語る。

早速同社では2012年3月に、本社のIT担当者と営業部門の数人でiPadを試用開始。4月から5月にかけ ては7支店50名を対象として、新車販売を行っている営業部門でのパイロット導入を開始した。その際は 対象支店ごとに2日間をかけ、アクティベーションからアプリのインストールを含むセットアップ、そしてiPad の使い方やセキュリティポリシーなどの説明を行ったという。

8月にはさらに70台を追加し、サービス担当者などアフターセールス部門でのパイロット導入をスタート。 12月には自社開発アプリのFUSO   Sales  Appが完成した。

三菱ふそうトラック・バスでは、iPadを管理するMDMソリューションとして「MobileIron」を選択した。 その理由についてグラハム氏は「日本でも導入前に各社のMDMソリューション比較を行いましたが、実際 に弊社メールシステムとの連携を考えた時、技術的なハードルおよびセキュリティ要件をクリアできるのが MobileIronだったのです。数あるMDMソリューションの中で一番機能が充実し、Active_Directoryなど さまざまな社内システムとの連携も可能で、なおかつ実績が多いという部分も、MDMソリューションの 先駆者的な位置づけであるMobileIronの特徴だと思います。また、iPadのパイロット導入を開始した段階 で海外のクラウドサービスを利用したOutlookへの移行が決まっていたので、日本製のMDM製品ではサポート面で懸念がありました」と語る。

ダイムラーで構築したMDM環境を利用することによるメリットもあった が、当初はメールの同期問題や時差の関係で、トラブルがあった際に海外 のヘルプデスク担当者からの連絡を待たなければいけないという事情 から、日本でのMDM独自設置を考えていた。しかし、ダイムラーから MobileIronの管理者権限を一部付与してもらい、さらにTraveler Serverをメール同期に支障がないロケーションに設置したことでレイ テンシーが解決し、日本のシステム管理部門でも新しいPINの発行、リモート アンロック、リモートワイプなどが可能になったという。MobileIronは、 必要に応じて各エリアで管理者の操作権限や閲覧権限の絞込みが行える など、グローバル企業にも最適な条件が揃っているというわけだ。

こうして採用されたMobileIronは、iPadを全支社へ展開する段階から 役立っている。同社では、営業担当者の負担を減らすためにユーザー登録 からキッティングまでを本社で実施後に発送していたが、MobileIronに よってこうした初期設定にかかる手間や時間を大幅に削減できたのである。

効率的なアプリ配布が行えるMobileIronの「Apps@work」

三菱ふそうトラック・バスでは昨年のパイロットの効果を受け、2013年に全営業担当者に対するiPad支給に際し、4月から8月にかけて全国 30ヶ所でトレーニングを実施。営業本部とIT本部の社員が全国を回りな がら、iPad配布の趣旨や利用方法の好事例、営業ツールの使い方を営業 本部側から、パスコードの変え方や企業ポリシーなどのトレーニングをIT 部門側から行った。このトレーニングは、iPadが支給される全ユーザーに 参加を義務付けたそうだ。

またグラハム氏は「全国展開前にヘルプデスクへのコールボリューム増加 による負荷を軽減するため、キーマンと呼ばれるiPad推進委員を各地区 2名ずつ設け、利用の促進や簡単なサポートを担っていただく方を定義 しました。この方々には本社で別トレーニングを実施し、全国展開時には 各地区のトレーニングでフォローにも入っていただきました」と語る。

このキーマンはよりユーザーに近い立場から、自然なやり取りの中で iPad利用の啓蒙活動をしたり、運用側からのiPadに関わる様々な情報の 架け橋として活躍してくれているという。さらに全国展開期間中の4月から 9月末までは、iPad導入に関する特別ヘルプデスクを設置し、ユーザーから の様々な疑問を迅速に対応できる体制作りに努めた。MobileIronによる iPad管理も功を奏して大きなトラブルが発生することなく、10月以降は 既設の社内ITヘルプデスクにて業務を引き継いで実際の運用フェーズに 入っているそうだ。

iPad支給で課題のひとつである内製や推奨アプリの配布に関しては、 MobileIronの「Apps@work」による一括管理を採用。「パイロット導入 の結果も踏まえて、モバイルアイアンが提供する企業専用のアプリケーションストアApps@workを使うのが一番効率的だと感じました」と、グラハム氏はアプリ管理の容易さについて語る。

なお、アプリのダウンロード制限はホワイトリスト形式を採用しており、要望があれば企業のセキュリティポリシー上で問題がないかをチェック後にホワイトリストへ追加する。これは「どのようなアプリを入れれば良いかわからない」というユーザーでも、迷わずにアプリが選べるため好評の ようだ。また、ユーザーが許可していないアプリを無断でインストールした 場合にも自動でポリシー違反を検知して処理が適用される。

グラハム氏は「弊社はもともと会社のメールのセキュリティが高く、今まで は役員など限られたユーザーのみにしかBlackBerryを配布することが できませんでした。各地域で実際にお客様先を訪問する営業担当者は広 範囲を行動しなければいけないため、事務所に戻らずにメールをチェック できたり、社内のコミュニケーションがとれるだけでもかなり満足している ようです」と、iPadが現場レベルで大いに役立っていることをアピールした。

多様な端末、OSにおいてもセキュアな環境とユーザーの利便性を両立

システム管理者の観点からは、レポートコンソール「Atlas」が大きな 役割を担っており、グラハム氏も「システム管理者としてはレポート機能が 分かりやすく大変助かっています」と語る。

MobileIronでは各端末のサーバ通信履歴が一覧表示できるため、たとえば2週間以上アクセスがない端末も一目瞭然。単純に使用されていない状態ならば、キーマンからフォローしてもらうことができる。

さらにMobileIronでは、iPadだけではなく、様々なOS、メーカーの 端末を一括管理できるのもポイントだ。

「MDMでユーザーや端末を管理する場合、ディレクトリーサービスと連携 しない製品も多いので、ローカルで作成した情報だけでは、ユーザーや端末 の異動があっても更新の遅れや入力ミスなどからどうしても信頼性が 下がります。MobileIronならLDAP連携もサポートしており正確かつリアル タイムに更新が反映されます。弊社のように、部門ごとで端末の資産管理 を行っている場合でも大変便利です」と、グラハム氏は利便性の高さを語る。 また、アプリを配信する上でiOSのバージョン確認などにも役立っている そうだ。

セキュアな環境とユーザーの利便性を両立できるのもMobileIronの 特徴といえる。

そのほか、iPad導入直後の10月から年末にかけて行われたOutlook への移行でもMobileIronを導入したメリットが際立っている。これは、 MobileIronがActiveSyncのサーバと連携しており、メールサーバ側の 移行作業の影響を受けずに済んだため。「特にBlackBerryは一度端末を ワイプし、再アクティベーションをしなければならず、現場の作業に時間を とられましたが 、i Padに関してはMobile I ronのおかげでActive Directoryのパスワードを入力するだけで済み、システム管理者とユー ザー側の両方にとって負担が大幅に軽減できました」と、グラハム氏は その効果を語る。

このようにMobileIronは、モバイルデバイスの配布から日頃の管理、 システムの移行作業まで幅広い業務で三菱ふそうトラック・バスのiPad 活用を支えている。同社では今後、モバイルデバイスとより多くの営業支援 ツールとの連携を予定しており、モバイルデバイスおよびMobileIronの 活躍の場がさらに広がりそうだ。