本当に要件を満たすEMMは MobileIronだけだった! DEPでのリードタイム削減とBox for EMM導入による業務効率化で第一三共が選択

業界: 製薬

「カタログスペックで比較すると他社製品も我々の要望を満たしてはいたのですが、実際に試用してみると動かない、遅い、十分な働きをしてくれないといったことも多く、最終的に要件を満たしたのはMobileIronだけでした」

泉貴浩氏, 第一三共株式会社  IT企画部 主査

業務インフラとなるiPhoneの迅速なデリバリーと管理実現にEMMを求める

国内外に向けて医薬品の製造販売を手がける第一三共グループは「革新的医薬品を継続的に創出し、多様な医療ニーズに応える医薬品を提供することで、世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する。」という理念を掲げ、様々なニーズに応える製品を創出しつづけている。

医療機関への営業活動などで外出する従業員も多く、モバイルデバイスの活用には積極的だった第一三共グループでは、2011年から外出先でのメール対応やスケジュール確認等を可能にするためにiPhoneを導入していたという。

「当時は端末を調達したキャリアが提供するモバイルデバイス管理(MDM)を利用していました。基本的には紛失時のリモートワイプがメインの使い方です。しかしその後、社内の内線をiPhoneに置き換えることになり、全社員にiPhoneを支給することになった時、それだけでは足りないと判断し、エンタープライズモビリティ管理(EMM)への乗り換えを検討しました」と語るのは、第一三共株式会社 IT企画部 課長代理の臼井一訓氏だ。

内線の置き換えをはじめとしてグループ全社員が利用するiPhoneに加えて、外出先でプレゼンテーション等を行う営業担当者にはiPadも支給するため、全体で1万を超える端末を管理しなければならない。そうなった時、必要だったのはキッティングの簡素化だった。

「以前は専門の業者に委託していたため、時間もコストもかかっていました。キッティングを、Apple社のDEP(Device Enrollment Program)を利用し自動化することで時間短縮とコスト削減を実現したかったのです」と臼井氏。固定電話は多少残すものの、基本的に内線通話代わりにiPhoneを使うことになるため、手元にiPhoneがなければ社内コミュニケーションに支障が出る。紛失時など、より迅速に対応できる仕組みが必要だった。

ファイルサーバを「Box for EMM」に置き換えコスト削減と
セキュリティ向上を狙う

固定電話廃止とともに検討されたのが、クラウドストレージ「Box」の導入だった。「営業担当者の資料置き場として、社内ファイルサーバの置き換えとしてぜひBoxは利用したいと考えていました。キャリアのMDMでも使えるようにすると言われたのですが、無理に使うようなことはしたくないので、Box for EMMに対応するEMMを導入した上で利用しようと決定しました」と語るのは第一三共株式会社 IT企画部 主査の泉貴浩氏だ。

従来のファイルサーバからのリプレースは運用コストの大きな削減ができるだけでなく、セキュリティと現場の利便性の向上という効果もあった。

「従来のファイルサーバでは容量に制限があること、またiPhone/iPadからの利用等に制限があったため、データをローカルに保存している人も多くいました。Box for EMMを導入することで保存できる容量を拡大するとともに、利用時の利便性を高め、ローカルに保存されるデータをなくしてセキュリティを向上させたかったのです」と第一三共株式会社 IT企画部 課長代理の石井雄二氏が語る。

大きな導入効果の見込めるBoxを安全に利用するために、EMMの選定にあたってはBox for EMMに対応していることも重視されたという。

試用してわかった「すべての要件を満たすのはMobileIronだけ」

DEPおよびBox for EMMへの対応ができることに加え、現場のアプリ利用時の安全性を向上させるためのVPN機能や、ユーザーにある程度自由度を持たせるためにOpen-Inによる企業領域とユーザー領域の分離が可能であることなどを条件に数社の製品を比較した中、採用に至ったのはMobileIronだった。

「カタログスペックで比較すると他社製品も我々の要望を満たしてはいたのですが、実際に試用してみると動かない、遅い、十分な働きをしてくれないといったことも多く、最終的に要件を満たしたのはMobileIronだけでした」と泉氏は選定の経緯を語る。

MobileIronはグローバル市場での導入実績が多く、国内でも伸びてきているところだった。また、第一三共グループに属する海外グループ会社でも複数社が採用するなど、身近な実績も考慮された。

「他社の新製品や新バージョンにも対応が早く、将来的に何かを導入しようとした時、選定の足かせにならなそうだと感じました。EMMの次のビジョンを描いてリードしようとしているのも感じられました」と泉氏はMobileIronを評価する。

DEPでのリードタイム低減とBox for EMM連携にMobileIronは必須

実際の導入後、MobileIronの利用感については「まだ不慣れな部分もありますが、セキュリティについて細かく管理できるのはとてもよいと思います」と臼井氏が語っている。

また導入効果については、非常に高い評価が得られた。代品送付時には、製品番号とユーザーの紐付けのみ管理部門で行っている。実際の設定はユーザー自身がすべて行うため、製品パッケージのまま引き渡すような状態にできているという。これによって非常に迅速な使いだしが可能になったのが、大きなポイントだ。

「MobileIronがなかったら、紛失・故障時の代用品を送ることができません。以前はキッティングに3~5営業日もかかっていましたが、MobileIronを導入してDEPでの設定を実施してからは1営業日にリードタイムが短縮されました。キッティングコストも大幅減ですし、リードタイムによる機会損失コストも減りました」と泉氏が語ってくれた。

もちろん、Box for EMM連携ができたことも大きな効果を生み出している。「Box for EMMにはすでに相当なデータがアップロードされています。以前はローカルに保存してしまっていたものもきちんとアップロードされるようになったため、ファイルサーバを利用していた時よりも容量的には大きくなっています」と石井氏はBox for EMMを安全に使える環境をフル活用している様子を語る。

現場でのセキュリティについては、ルールとしてアプリインストールを禁じるだけでなく、アプリのブラックリスト管理とOpen-Inによる領域区分が可能になることにも魅力を感じているという。これについては、今後詳細を検討した上で将来的に実装していきたいと意欲的に語ってくれた。 この他、業務に必要なアプリをApps@Workで配信するなど、MobileIronの持つ機能を上手に活用している状態だ。

海外グループ会社のBYOD端末管理にも展開

今後の目標として、まず出てきたのはPer App VPN機能の活用だった。MobileIronではTunnelとして提供している、アプリごとの自動的なVPN利用によってユーザー利便性をさらに高めたいという狙いだ。

「今もVPN機能は利用しているので、これで省略できるのはほんの数タップです。しかしそれが現場では大事なのだと思っています」と泉氏。今後は積極的に活用行きたいとしている。

また、第一三共グループとして日本法人が管理するアジア各国のグループ会社にも、MobileIronを展開して行きたいという狙いもある。

「中国、韓国、インド、香港、台湾、タイのグループ会社への展開を考えています。全体で2000台程度の端末を管理することになるのですが、大本の管理は日本から行い、細かな日常の運用は現地法人で行ってもらう予定です。コストの関係でアジアの法人ではBYODでの導入も想定されるので、Open-Inによる個人と企業領域の分離や、PerAPP VPNといったMobileIronの機能を上手に活用したいですね 」と石井氏は海外展開について語った。

日本でも将来的な目標として、CYOD・BYODの導入は検討中だという。これからも日本で、世界でモバイルデバイスを活用したビジネスを展開する同社を、MobileIronが強力にサポートできそうだ。

※所属部署名、役職、内容等は取材当時のものです。

第一三共
主な利点:
  • リモートワイプだけではない強固な管理機能
  • Apple DEPによるキッティングの簡素化でコスト&リードタイムの削減
  • 将来的にOpen-Inによる企業・ユーザーの領域区分が可能
なぜMobileironか:
  • 試用で求めていた機能がすべて実用できた
  • 海外での導入実績が多く、国内でも伸びていた
  • 海外グループ会社での導入実績があった
  • 新製品への対応速度が速く将来的に期待が持てた