MobileIron

トヨタ自動車九州

機密保護と効率化を両立させる
「セキュアカメラ」にMobileIron採用!
トヨタ自動車九州の業務効率化に貢献

業種: 
製造
ドイツテレコムがEMM Professionalバンドルをセキュアにホスト
MobileIron AppConnect
MobileIron AppTunnel
主な利点: 

「現場の機密情報を漏洩させる心配 なく、迅速に撮影が行えるようになった。 逐一撮影許可の申請を行なう必要が なくなったおかげで、トラブルにも即座に 対応可能になった他 、現場担当者の 負担も大きく軽減できた」

松尾 氏

MobileIronが選ばれる理由: 

「iOSに対するノウハウをしっかりもって いるだけでなく、アプリの動作にまで 踏み込んで制御できる機能を持って いたことがポイント。今後Windows 端末の管理なども一括して行ないたい が、1つの製品でOSを問わずに管理 できるのも魅力だった」

松尾 氏

 

写真での報告・記録を迅速に行なうためのツール

トヨタ自動車九州は、トヨタ自動車グループの中ではレクサスの製造拠点として知られている。 開発・設計部門と製造部門を持っており、工場では販売開始前の車両が製造されていたり、開発途中 の試作車両があったりと重要な機密情報も抱えている状態だ。そのため、セキュリティには非常に 気をつかったルールが社内にはある。

「ラインで塗装に問題があった場合などには、どういう問題があったのかを記録し、報告するために 撮影します。工場内の画像が外部に出回ってしまっては困るため、撮影するためには事前申請を行ない、 腕章をつけて撮影するというルールがあります。しかし許可する上長が離席している場合などには、 即座に許可が取れないなど課題は感じていました」と語るのは、トヨタ自動車九州 IT企画部 インフラ システム室 室長 兼 R&Dセンター 駆動ユニット技術室 主査の松尾基史氏だ。

従来の方式では問題を発見してから書類に記入し、上長の許可を得た上でデジタルカメラを工場 に持ち込む。スムーズに申請が行なわれた場合でもある程度時間がかかるが、上長が不在だった 場合にはしばらく時間がたってからラインを進んでしまった問題車両を追いかけて撮影するような こともあったという。

「グループとしては効率化を重視しているわけですが、実際の現場は効率的とはいえない状態も ありました。しかし、機密は護らなくてはならない。iPhoneが登場した時に、こうした最新技術を 使いつつルールを守ることが可能になるのではないかと感じました」と松尾氏は語る。

iPod   touchからの安全撮影にMobileIronを採用

iPhone等を利用して手軽に写真撮影を行ない、画像のサーバ送信までを行え、端末内に情報を 残さないソリューションという条件で探した時、適当なものは存在しなかったという「。それなら自社 開発をしようとなった時、できれば地元の企業と一緒にやりたいということで、地元発ベンチャー 企業であるTRIARTと開発することにしました」。

できあがったセキュアカメラアプリは、通常のカメラ機能等を禁止した状態でアプリを起動。起動中 はカメラが利用できるが、他のアプリが利用できないようにしている。起動時に社員番号を入力して 撮影者を特定した上で、撮影した画像は確認後即座にサーバ送信を行ない、端末内から削除する。

この、単一の業務アプリしか起動させないシングルアプリモードや、標準のカメラ機能の制限と いった部分にMobileIronのテクノロジーを採用。業務アプリをコンテナ化して情報流出を抑制する AppConnectも活用されている。

「端末を管理するMDMを考えた時、iOSに非常に強いのがMobileIronの魅力でした。MDMだけ でなくEMMの機能も備えていて、OSに対する制限だけでなくアプリにまで踏み込んで規制ができる というのもポイントです。iOSのアップデート速度にもしっかり追従して、迅速な対応をしてくれるの もありがたかったですね」と松尾氏はMobileIronの選定理由を語る。

特製のケースやベストで効率化を促進

実際の現場では、アプリを作っただけで終わりではなく、運用の工夫もされている。まずトヨタ自動車 九州が実際に導入したのは、安価でありながら十分な機能を持っているということでiPhoneではなく iPod touchだった。これに、ピンク色のカバーを取り付けて運用している。カバーの中にはiPod touch と重ねたセキュリティ装置があり、iPod  touchと分離されるとブザーが鳴る仕掛けになっている。 カバーはネジ止めで簡単に外せないつくりだが、はずした時には封印が解けたことがわかるシールも仕込まれている。さらに、カメラ利用者は蛍光ピンクのベストを着用することが義務づけられている。

カバー、ベストともに特注で、色だしからこだわって作られたものだ「。綺麗な色で工場に無い色を 検討した結果、ピンクを採用しました。これなら工場内で非常に目立ちますし、こっそり撮影しようと いう気にもならないでしょう。ベストは着脱ですぐに傷んでしまわないようになど、機能面にもこだ わったのでかなり苦労しました」と語る。

このベストとカバーに、セキュアカメラアプリが揃ったおかげで、現場での運用は大きく変化した。 セキュアカメラを利用した撮影については事前申請が必要なくなり、工場内にある詰め所に設置 した端末とベストを必要に応じて持ち出し、即座に撮影可能になった。撮影した写真はすぐサーバに 送られるため、言葉を尽くして説明するような必要もない。社員番号が紐づけられているため撮影者はすぐにわかり、管理者は誰がどこで撮影したものなのかを理解した上で写真を見ることができる。

使われている現場は、工場内の設備について点検を行なう保全係と、実際に作られる自動車や 部品についての検査を行なう品質係だ。現場では静止画だけでなく動画で撮影を行ない、後から 適宜静止画を切り出すようなことも行なっているという。

「現場での動きは非常に迅速で、スムーズになりました。我々はモノづくりの会社ですから、モノ づくりに最も力を入れなくてはなりません。現場にモノづくり以外のことをできるだけさせないこと が重要なのです」と松尾氏は導入の効果を語る。

まだ全てのラインで使えるわけではなく、以前と同じく申請を行なってデジタルカメラを使っている 部門もあるという。こうした現場に対しても徐々に広げて行きたいという意向だ。現在、トヨタ自動車 九州では60台程度のiPod  touchが利用されているという。

重要機密エリアへの展開やオフィスワークへの対応も狙う

全社的にiPod touchを利用する形にできないのは、いくつかの課題があるからだ。まずWiFi環境 がなければ利用できないため、インフラ環境が整っていなければ利用できない。そしてもう1つ、大きな 課題はセキュリティレベルに関するものだ。

「新車開発の部門などでは、一般車両製造の現場よりも厳しいセキュリティが必要となります。 アプリの改善なども進めている状態です」と松尾氏。社内的に、さらに重要な場でも利用できる ように理解を求めつつ、準備を行なっているようだ。

そしてトヨタ自動車九州とTRIARTは、このセキュアカメラアプリを社外販売することも考えている。 すでに問い合わせ等は受付けており、現場の見学も受け入れているという。

「トヨタグループからだけでなく他の自動車製造メーカーや、金融等の全く違った分野の企業から も多くの興味を持っていただいています」と語る。

トヨタ自動車九州ではこうしたセキュアカメラアプリの利用シーン拡充とともに、オフィスでのモバ イルデバイス利用を推進したいという考えもある。

「すでにiPad等を利用している社員もいて、そうした端末の管理もMobileIronで行なっています。 しかし今後、iPadを全社的に採用するということは考えていません。なぜなら、ドキュメントの作成 などはやはりWindowsの方が作業しやすいからです。ドキュメント作成をする必要がある人は Windows  PC、チェックして決済だけする人はiPad、現場でカメラが必要な時にはiPod  touchや iPhone、という形で端末を使い分けたいと考えています。今はWindows  10のリリースを待ち、業務 利用に向けた検証を行なうための準備をしているのですが、MobileIronはこうした多くの端末を 総合的に管理できるのもよいですね」と松尾氏は語った。